MASAからの便りが届きました!
今年もクリスマスがやってきました。
日本語がぎこちなくなってきた、Masaです。
アマーストでは、朝6時ごろになるとブゥーンと除雪車がキャンパス内を走り回ります。大阪で雪がチラチラするとワクワクしたものですが、こちらでは、昼間に雪がとけて、ベッチャベッチャ。それはともあれ、こちらの環境にかなり慣れてきたのもありまして、新しい出来事や発見を楽しんでいます。
今年の目玉イベントは、『ダ・ヴィンチ・コード』の著者で知られる、ダン・ブラウンの公演でした。母校に戻ってくるのは初めてということで、皆楽しみにしていました。質疑応答の際に、「キャンパス内で小説になりそうなシンボルを見つけましたか?」と、アマーストらしいウィットのきいた質問をした学生がいて、これには全員パチパチでした。最新作のタイトルは「Inferno」です。ダン・ブラウンは、ホメロス、ウェルギリウス、ダンテに並ぶ大作家になるのでしょうか?
ところでこの前、ちょっとしたクジに当たりました。得するものならよかったのですが、「Summons for Juror Service」つまり、「裁判員に選ばれましたぁー」というので、びっくりしてしまいました。アメリカ市民だけでなく、在米中の誰にでもランダムに召集をかけるようです。もちろん私はアメリカ市民ではないので、「資格無し」と返事をして除外してもらいましたが、裁判員制度を身近に感じる出来事でした。ところで、「正当な理由なくこの召集に従わなかった場合には20万円以下の罰金刑に処す」と刑罰規定まで書かれていました。
それから、アメリカへのイメージが変わる出来事もありました。私は今学期、コンピュータ・サイエンスの授業を受けました。その期末テストの課題は、6人グループで簡単なCPU(プロセッサー)を手作りする、というもので、みんなで手分けしてパーツを組み立てていきました。最後に、それらのパーツを組み合わせるのですが、全員で作業をするとややこしいので、一人(ジェームズ君)が全責任を持って最後は完成させなければなりません。この作業には約2日かかってしまって、最終日には午前1時から昼の13時まで作業を続けていました。残りの5人は何もすることがなく、特に今はテスト期間中なので、寝る間を惜しんで勉強しなければならないのですが、驚いた事に、誰一人として先に帰ろうとしませんでした。そのうえ、誰かがうたた寝でもしようものなら、「おい!ジェームズが頑張ってんのに寝るなよ!」と背中をバンバン!試しに私が「それにしても何もすることないなぁ」と言うと、「連帯(Solidarity)が大事なんだ!」と返ってきました。アメリカは個人主義の国で、みんなやりたいことをやって、言いたいことを言っている、というのは大間違いです。もちろんそういう人は、日本にもアメリカにもいます。ただ、アメリカでは、個人主義と同じくらい「連帯」あるいは「コミュニティー意識」を重要視していることも確かです。また、そのようなコミュニティー意識が強いほど、言葉遣い、そして周りへの配慮が必要になってきます(もちろんそのような配慮ができない人もいますが)
皆さんには「英語をペラペラ喋りたい」というレベルではなく、人とよりよく関わり合えるような言葉を目指して勉強して頂きたいと思います。
Have yourself a merry little Christmas
Masa